

携帯電話会社の競争は年々激しくなり、ユーザーの囲い込みのために各社次々と新しいプランを出してくるので、もともと複雑な料金形態なのにさらにわかりづらくなったと感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、大手のドコモ、au、ソフトバンクと、安さで話題のワイモバイルの携帯電話料金を分かりやすく比較し、それぞれの会社の特徴も紹介いたします。ぜひ、最後までご覧になってください。
携帯電話の料金・基本知識編
まずは、各社に共通する基本的な携帯電話の料金についてご説明します。私達が携帯電話各社に毎月支払う料金は、主に下記のサービスで構成されています。
【必ずかかる料金】
- 基本料金(通話)
- プロバイダー料金(Eメール・インターネット接続料)
- パケット割引サービス
【場合により追加される料金】
- その他オプションサービス(利用しない場合はなし)
- 端末代金の分割払い(一括で支払いを済ませた場合、キャンペーンで0円の場合はなし)
これに、各社の割引(学割、家族割、ネットプランの割引など)が差し引かれる形となります。しかし、前に触れたとおり、各社ユーザーを囲い込むために、様々なニーズに特化したプランを出しているので、非常にわかりづらいのが現状です。
そこで、各社の料金プランの特徴をまとめました。
ドコモ
- 通話し放題で定額(1回の通話を5分以内に絞ったライトプランあり)
- 家族とのネット容量シェアが可能
- インターネット回線も契約すると割引
au
- 通話し放題で定額(1回の通話を5分以内に絞ったライトプランあり)
- 同社の携帯同士なら無料の従来型プランあり
- 家族とのネット容量シェアは不可
- インターネット回線も契約すると割引
ソフトバンク
- 通話し放題で定額(1回の通話を5分以内に絞ったライトプランあり)
- 同社の携帯同士なら無料の従来型プランあり
- 家族とのネット容量シェアが可能
- インターネット回線も契約すると割引(家族とのネット容量シェアと併用不可)
ワイモバイル
- 通話が10分以内なら300回まで無料
- 家族とのネット容量シェアは不可
- インターネット回線も契約すると割引
簡潔にまとめましたので、ここからは各社ごとに詳しく説明していきます。
ドコモ
大所帯、子供が多い家庭なら“家族とのネット容量シェア”と“インターネット回線も契約した”場合非常に安くなるのがドコモの強みです。モデルケースとして「5人家族」の場合を例に説明いたします。
通話し放題で定額プランでネットのデータ容量が2GB(通話し放題プラン「カケホーダイ」の中でデータ容量を選択できる最小容量)とします。
※通話し放題で1回の通話が5分のライトプラン「カケホーダイライト」もありますが、その場合、データ容量は最低でも5GBからになるので7000円(税別)となり、通常のプランと500円しか変わらないことと、必ず毎回5分以内の通話で済ませるというのは現実的ではないので省略します。
<通常の場合>
通話し放題で定額プラン+ネット容量2GB=6500円(税別)
これを、家族の人数分で合計すると、
6500×5=32500円(税別)
ネット容量を最低の2GBにしてもこの料金となります。
これを踏まえた上で、“家族とのネット容量シェア”と“インターネット回線も契約した”場合をシミュレーションしてみます。家族全員で15GBを使う契約をして(シェアパック15)、それぞれ通話し放題定額プラン(カケホーダイ)でネットのデータ容量はなしという条件です。
ネット容量シェアパックの場合は親回線<まとめて家族分のデータ容量を契約する人>の料金の他に、子回線<シェアされる側>にも500円(税抜き)のオプション料金がかかるので、それも含めて計算します。
<家族でネット容量をシェアした場合>
通話し放題で定額プラン(ネット容量契約なし)=2700円(税別)
これを、家族分の人数で合計すると、
2700×5=13500円(税別)となります。
これに、ネット容量シェアの料金、親回線・15GB=12500円(税別)
そして、子回線オプション料・500円×4人分=2000円(税別)
ここまでを合計すると
13500+12500+2000=28000円(税別)となります。
さらに、インターネット回線(ドコモ光)を契約している場合の割引料金1800円を差し引くと
28000-1800=26200円(税別)となります。
普通に5人が契約した場合、データ容量2GBで32500円でしたが、“家族とのネット容量シェア”と“インターネット回線も契約する”ことで、通話し放題のまま、合計で15GBのネット容量があるので、単純に人数で割って1人あたり3GBに容量が増えても26200円とかなり安くなりました。
あくまでもこれはシミュレーションなので、実際には家庭によって違うでしょう。
しかし、家族が沢山いる家庭で、さらに、ネットもドコモ光で契約しているのであれば、「カケホーダイ」と家族とネット容量をシェアできる「パケットパック」(シェアパック15)を上手く組み合わせることにより、よりお得になるということなのです。
また、「パケットパック」は30GBまで増やせるので、大家族にはとても魅力的といえるでしょう。
ドコモを選ぶメリット
家族でまとめてネットの容量を買うことができるので、家族が多いほどお得に利用できる。
スマホ・ガラケー・タブレットと端末を選ばずに家族でネット容量をシェアすることができる他、複数の端末を持っている方にお得なプラン「2台目プラス」も用意されています。
イマイチなところ
家族では安く済むプランがある反面、個人では料金面でそれほどお得感がない。
また、家族全員でネット容量をシェアした場合、誰がどれくらい使えるか制限がかけられないので、1人が動画配信やゲームなど容量を大量に使うコンテンツを使いすぎてしまうと、他の家族にも影響が出てしまいます。
au
auの強みは、なんといってもユーザーが自由に選択できる豊富な料金プランです。
また、ネット利用がメインの方に嬉しい従来型のプランがあり、現在、主流である通話し放題プランよりも基本料金が安いので、あまり通話をしない方は月々の利用料金を他社よりもおさえることができるのも魅力です。
※従来型のプランでは他のキャリアや固定電話への通話は有料ですが、auの携帯同士なら、1時から21時までの間、無料通話が可能です。
そして、通話かけ放題プランのデータ容量も、2G・3G・5G・8G・10Gと細かく分けられているので、自分にピッタリのプランを選ぶことができますし、容量が足りなくなった時には0.5Gからリアルタイムで買い足すことができるので、速度制限がかかって困ることもありません。(余ったデータ容量を友達にプレゼントできるという面白いサービスもあります)
また、ネット回線をauにすると他社と比べて割引率が高いのも魅力です。
auを選ぶメリット
割引されるサービスが多く1台からでも加入できるものが沢山あるので、個人で使う人でも価格を抑えることができます。
au独自のカードである、「auWALLET」が大手コンビニチェーンなど幅広い店舗で使え、キャリア決済でもチャージできるので、小銭を持ち歩く必要がなく便利です。
イマイチなところ
一緒に契約することで月々のスマホ料金が割引される、ネット回線サービス「auひかり」の対応エリアがフレッツ光と提携している他社に比べるとまだ狭いので、割引を受けられない場合があることです。
ソフトバンク
ドコモとauの間をとったような料金プランが用意されているので、利用者の環境を選ばず全ての人におすすめできる会社です。また、迷うことなく料金プランを選ぶことができるので、新規ユーザーでも分かりやすいのも特徴。
他社と比べて、インターネットサービスが充実しており、対応エリアも広いのが最大の強みでしょうか。そして、フレッツ光を利用しているなら工事や解約金が不要になる「SoftBank光」、さらにはその他のユーザーでも工事不要の無線端末を使ってネットを楽しめる「SoftBank Air」というプランもあるので、工事が面倒だという方には非常に魅力でしょう。
また、定期的に大々的なキャンペーンを行っているので、CMやホームページをチェックしてよりお得な時に契約することをおすすめします。
ソフトバンクを選ぶメリット
定期的に行われるキャンペーンによる割引を受けやすいことと、インターネットネットサービスに強く、対応しているエリア、マンションも多いので、他社よりも工事を行わず利用できる場合が多いです。
イマイチな点
キャンペーンが多いので、契約する時期によって割引される金額や特典がガラッと変わってしまいます。ですから、キャンペーンに期待して契約に行ったのに、すでに終了していたということもあり、常に最新の情報をチェックしていないといけないのが難点です。
ワイモバイル
料金プランが4社の中では一番シンプルで基本は1GB・3GB・7GBの3つなので、迷うことなく契約することができ、1回あたり10分以内なら月300回の無料通話がプランについているので、長電話をしない方なら十分に無料通話内で収めることが可能です。
そして、格安スマホの会社には珍しく、ショップが全国にあるので、実際に機種に触れることはもちろん、直接、店員さんに質問できるので、安心して契約できるのも魅力。
また、ソフトバンクグループの会社なので、充実したインターネットサービス「SoftBank光」に申し込むことで割引されるのも利点ですが、最低でも3回線以上の契約から大幅に割引される仕組みとなっているので、1回線だと割引額は500円と、他の会社と比べると低いです。
ワイモバイルを選ぶメリット
格安な料金プランと、SIMカードのみでの契約プランも存在するため、現在、SIMフリーの端末を持っている方なら、機種代がかからずお得に運用できます。
イマイチな点
他の会社に比べて、機種のラインナップが少ないです。(2016年3月4日にiPhone5sが登場したので、今後に期待です)
まとめ
各社ごとに特徴があり、強みも異なるのであなたの現在の利用状況や、今後、使いたいサービスなどを調べた上で、じっくり検討してみてはいかがでしょうか。
スマホ業界の変化はめまぐるしく、今までは対応機種が少なく、機能、デザインもイマイチだと言われていたワイモバイルがiPhone5sを発売するなど、刻々と状況が変わってきているので、迷ってしまう方もいると思います。
そんな方は、まず、ご自宅のインターネット回線がどの会社に対応しているかを調べてみることをおすすめします。
やはり、固定回線の割引額は大きいですし、自宅でWi-Fiを使うことで、スマホのネット容量をグンと抑えることができます。
もう、PCではなくテレビに直接ネット回線を接続する時代です。インターネットサービス自体の価格も年々下がってきているので、今後は一層、インターネット回線の対応状況が携帯電話会社を選ぶ上で重要な要素となるでしょう。

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