

「毎月無駄遣いしていないのに、なぜか家計が苦しい・・・。」「全く贅沢をしていないのに、貯金がほとんど貯まらない・・・。」こういった疑問や不満を持つご家庭は少なくないのではないでしょうか。家計のやりくりを楽にし、貯金をするための方法は二つしかありません。一つは収入を増やす、もう一つは支出を減らす方法です。
収入を増やすのは簡単ではありません。したがって、今すぐ効果が上がるのは「支出を減らす」という方法です。そのためには「無駄遣いではない」「必要だ」と思っている支出を、ゼロベースで見直すことが重要です。そして、その筆頭候補に挙げられるのが「保険」です。
今回は毎月のやりくりを楽にし、貯金ができる家計を目指して、生命保険を見直す10ステップをご紹介したいと思います。
1.家計診断を行う
まずは生命保険の見直しを行う前に、家計診断を行いましょう。貯金ができない、やりくりが苦しい理由を明らかにすることが先決です。全ての収入と全ての支出を書き出し、支出を一つ一つ点検します。削れるものがないか、なぜその金額なのかを家族全員で検討しましょう。ちなみに子どもがいる世帯の保険料が家計費全体に占める平均的な比率は5〜6%程度と言われています。それよりも割合が高ければ減額の検討余地があるということです。
また、数年後、数十年後、この家計がどのように変化していくべきか予想しましょう。特に子どもがいる家庭では教育費の山がいつ来るのかは最も重要なテーマです。家計費が膨らむ時期がわかれば、その時期に一家の大黒柱が欠けるわけにはいきませんので、保障が厚めの保険に入るなどの工夫ができます。
2.現在の保険の加入状況を整理する
第二段階として、保険証券を用いて現在の加入状況を把握しましょう。今ある全ての保険証券を集め、比較してみて下さい。チェックするポイントは一つです。主契約・特約の保険期間、払込期間、支払い事由、保険金額、保険料が一覧になっているところです。
特にチェックしたいポイントは二つあります。第一に、支払い事由のところです。複数の保険が共通の支払い事由になっている場合があります。もちろん、保険金額を増やすためにあえて重複させているのなら良いのですが、そうでない場合は無駄な保険契約ということになります。
第二は、保険金額の部分です。ライフステージの変化とともに、必要な保険金額も変わってきます。例えば、子どもが自立したのに、多額の死亡保険金を掛けることは無駄です。ライフステージと保険金額が合っているかどうかのチェックをして下さい。
3.理想の保険について書き出す
削るばかりが保険の見直しではありません。全ての保険商品を並べてみて、カバーされているリスクもあれば、カバーされていないリスクも見えてくるはずです。
カバーされていない部分は事故発生時に大きな経済的痛手を被ることになりますので手当が必要になります。費用(保険料)対効果(安心)を考え、家計のゆとりや家族の年齢構成を考慮した上で、新規に保険に加入するべきかどうかを検討しましょう。
4.生命保険以外の補償を確認する
死亡によって残された遺族が受けられる金銭的補償は生命保険金だけではありません。
(1)遺族年金
老後の年金を受け取れなかった故人の遺族に対して、保険金が出る場合があります。それが遺族年金です。遺族年金には遺族基礎年金、遺族厚生年金、遺族共済年金の3種類あります。どの遺族年金を受け取れるかは、亡くなった人の職業によって異なりますので、自分たち家族がどの遺族年金を受け取ることになるのか事前に調べておきましょう(種類によって受け取れる遺族の範囲が変わります)。
(2)団体信用生命保険
住宅ローンの債務者(借り手)には通常、ローンの契約する時に団体信用生命保険の契約も同時にしています。保険料は銀行などが負担していますので忘れがちですが、契約者が死亡した場合、この保険によって遺族は残りの住宅ローンの支払いが免除されます。一方で住宅は手に入りますので、遺族の住宅費はゼロになります。
また、住宅ローンの契約時には三大疾病保障付き、七大疾病保障付きなど、生活習慣病などで就業できなくなった場合の所得保障の保険に入るケースが増えています。生命保険の特約と重複するケースがありますので、保険を見直す際に忘れないようにしましょう。
以上のように金銭的補償をきちんと考慮して、生命保険金額が過大にならないように調整すれば、毎月の保険料負担を抑えることができます。
5.特約を見直す
保険には主契約と特約があります。特約を付けることで安心感は高まりますが、当然のことながら、保険料の負担も重くなります。必要がない特約に加入していないかどうか見直すことは、保険料の節約につながります。
特に注意が必要な特約は「障害補償特約」(障害者認定を受ければ、国から手厚い補償を受けられる)「介護特約」(保険金の支払い要件が極端に厳しい場合がある)「重度慢性疾患特約」(支払い要件を満たすほど重度な疾患に陥る確率が極めて低い)です。今契約している特約が本当に必要かどうか、自分の健康状態も考慮に入れながら見直して下さい。
6.支払保険料と平均値と比較する
さあ、保険契約の整理を終えたら、毎月の保険料が確定します。自分たちが支払っている保険料が平均的なのか、払いすぎなのか、少なすぎるのかを知るために、一般的な家庭の保険料負担と比較をしておきましょう。
世間一般の保険料の「相場」は、3年に1度行われる生命保険文化センターによる「生活保障に関する調査」で知ることができます。
7.保障の優先順位を決める
リスクに備える生命保険商品は多種多様です。全てに加入できれば良いのですが、保険料負担が膨大になってしまい現実的ではありません。予算には制約があるので、保険商品を取捨選択する必要が出てきます。
そこで重要になってくるのが保険商品(あるいは特約)の間で優先順位を付けるということです。自らの心配の大きさで優先順位を決めてもいいのですが、できれば合理的に優先順位を付けた方が良いでしょう。
発生確率と損害額でマトリクスを作って、「発生確率=大&損害額=大」が第一位、「発生確率=小&損害額=大」が第二位、「発生確率=大&損害額=小」が第三位、「発生確率=小&損害額=小」が第四位という形で順位付けします。
予算の範囲内で、順位の高い契約から加入していけば、合理的な取捨選択が可能になります。
8.保険会社の健全性を調べる
契約すべき保険商品は絞られてきましたが、どこの生命保険会社と契約をすべきかという問題がまだ残っています。皆さんは保険会社を選ぶ際に「保険料の割安さ」だけに注意を向けていないでしょうか。
意外と忘れられがちなのですが、生命保険会社は民間企業です。経営状態が悪化すれば、破綻して、保険契約が100%履行されないこともありえるのです。
つぶれにくい保険会社を選ぶ際に参考になるのが、保険会社の格付け・健全性のランキングです。格付けが高いからと言って100%大丈夫という保証はありませんが、保険会社選びの参考にはなります。
9.保険ショップの利用を検討する
保険会社や保険商品の選択にどうしても自信が持てないという場合に頼りになるのが「保険ショップ」です。保険ショップとは、特定の保険会社の代理店ではなく、複数の保険会社の商品を取りそろえ、お客さんの状況に合わせて最適な保険商品を勧めてくれるお店です。来店する必要はありますが、実際に保険のプロがアドバイスをしてくれますので、参考になります。無料で相談できますので、商品選択に迷った場合は相談すると良いでしょう。
10.解約時期に注意する
保険商品の見直しも最後のステップです。この時点で既に切り替える保険商品も保険会社も選択済みです。後は連絡をして、保険契約を切り替えるだけなのですが、最後に注意して頂きたいのが、古い契約の解約時期です。
生命保険に加入をする時は必ず健康状態などの審査があります。もし現在加入している保険を解約して、新しい保険の審査が通らなかったら、無保険状態になってしまいます。必ず、新しい保険の保障が始まってから古い保険の解約をするようにして下さい。
まとめ
生命保険を見直すには特別な知識は必要ありません。少しの手間を惜しまないことで、保険は簡単に見直すことができます。そして少しの手間こそが、毎月の家計のゆとりと、将来の安心を同時に家計にもたらしてくれるです。皆さんも見直しの10のステップ、是非お試し下さい。

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